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AWSの費用が高くなる7つの原因と削減の実務|まず見るべき請求項目

地球を覆うネットワークのイメージ

「AWSの請求額が毎月じわじわ増えている」「そもそも何にいくら払っているのか分からない」——この状態は珍しくありません。AWSは使った分だけ課金される仕組みのため、使っていないのに残っているリソースが静かに費用を積み上げます。本記事では、まず見るべき請求項目と、費用が高くなる典型的な7つの原因、削減の実務手順を解説します。

まず見るべきは「Cost Explorer のサービス別内訳」

削減の第一歩は犯人探しです。AWSマネジメントコンソールの Cost Explorer を開き、次の2つの切り口で直近3か月を見てください。

  • サービス別 — EC2・RDS・データ転送・NAT Gateway など、どのサービスが上位を占めているか。多くの場合、上位3サービスで全体の7〜8割を占めます
  • 月次推移 — 増え続けている項目はどれか。一定額で横ばいの項目は固定費化したリソース、右肩上がりの項目はデータ量やアクセスに連動する費用です

この時点で「何に払っているか」が言えるようになれば、削減の検討は半分終わっています。

費用が高くなる7つの典型原因

  1. 使っていないEBSボリューム・Elastic IP — インスタンスを削除してもEBSやEIPは残り、課金され続けます。「available」状態のEBSと、どこにも関連付いていないEIPは真っ先に確認すべき項目です
  2. 過剰スペックのインスタンス — CPU使用率が常時10%未満のEC2やRDSは1〜2サイズ下げられる可能性が高いです。CloudWatchで直近1か月の使用率を見て判断します
  3. NAT Gatewayの転送料 — NAT Gatewayは時間課金に加えて処理データ量にも課金されます。プライベートサブネットからS3へ大量アクセスしている構成では、VPCエンドポイント経由に変えるだけで転送料を大きく削れます
  4. 旧世代インスタンスの継続利用 — 同等性能の新世代(例:t2→t3以降、m4→m5以降)へ変更するだけで単価が下がるケースが多くあります
  5. スナップショット・AMIの堆積 — 自動バックアップの世代管理をしていないと、数年分のスナップショットが溜まります。保持世代数を決めて古いものを整理します
  6. 開発・検証環境の24時間稼働 — 業務時間しか使わない環境を夜間・休日も動かしているケース。平日日中のみの稼働にすれば、稼働時間は約1/3になります
  7. S3のストレージクラス未設定 — アクセス頻度が下がったデータが標準クラスのまま残っている状態です。ライフサイクルルールで低頻度アクセスやアーカイブ系のクラスへ自動移行させます

削減を進める実務ステップ

ステップ やること リスク
1. 棚卸し Cost Explorerとリソース一覧で「何がいくらか」を一覧化 なし
2. 未使用リソースの削除 未接続EBS/EIP・古いスナップショットの整理 低(削除前にバックアップ確認)
3. 稼働時間の最適化 開発環境の夜間停止をスケジュール化
4. サイズ・世代の見直し 使用率の低いインスタンスの縮小・新世代化 中(性能検証が必要)
5. 構成の見直し VPCエンドポイント・S3ライフサイクル等
6. 長期割引の適用 RI / Savings Plans の購入 中(後述)

ポイントはリスクの低い順に着手することです。未使用リソースの削除と夜間停止だけでも、全体の1〜2割程度の削減につながるケースはよくあります。

RI・Savings Plansは「最後」に検討する

リザーブドインスタンス(RI)やSavings Plansは、1〜3年の利用継続を約束する代わりに割引を受ける仕組みで、うまく使えば大きな削減になります。ただし注意点があります。

  • サイズ見直しの前に買わない — 過剰スペックのまま長期契約すると、無駄を固定化することになります。必ずステップ4・5の後に検討します
  • 全量をカバーしようとしない — 常時稼働が確実なベース部分だけを対象にし、変動分はオンデマンドのまま残すのが安全です
  • 構成変更の予定を確認する — 1年以内にコンテナ化や構成刷新の計画があるなら、柔軟性の高いSavings Plansを選ぶか、購入自体を見送る判断もあります

再発を防ぐ仕組み|予算アラートとタグ付け

一度削減しても、対策なしでは数か月で元に戻ります。再発防止として効果が高いのは次の2つです。

  • AWS Budgetsでの予算アラート — 月額の予算を設定し、実績や予測が一定割合(例:80%・100%)を超えたらメール通知させます。設定は数分で終わり、追加費用もほぼかかりません。「請求書が届いて初めて気づく」状態を防ぐ最低限の保険です
  • リソースへのタグ付けルール — 「プロジェクト名」「環境(本番/開発)」「作成者」のタグを必須にしておくと、Cost Explorerでタグ別に集計でき、「誰も持ち主が分からないリソース」の発生を防げます。既存リソースへの後付けは大変なので、ルールだけでも早めに決めておく価値があります

加えて、月に一度15分だけ「サービス別内訳を前月と見比べる」時間を定例化すると、異常な増加に早く気づけます。

まとめ|削減は一度きりではなく「見える化の習慣」

AWSの費用削減は、一度の大掃除よりも「毎月サービス別内訳を眺める習慣」のほうが効きます。無駄は必ず再発するからです。シャノンではAWS環境の構築・運用を請け負っており、コスト診断では請求データの分析から削減施策の実施、その後の継続的なモニタリングまで対応しています。「請求額の内訳がそもそも分からない」という段階からでもご相談いただけます。

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