総務や事務の担当者が受付を兼ねているオフィスでは、来訪のたびに手を止めて応対し、担当者を探して内線をかけ、来訪の記録を付けています。一回ごとは数分でも、来訪が多い日は作業が細切れになります。受付業務の効率化は、この「手を止める回数」と「止めている時間」を減らすことです。ここでは、受付業務のどこに手間がかかっているかを分けたうえで、減らす方法と、受付を無人化するときの進め方を整理します。
受付業務で手間がかかっている 3 つのところ
オフィスの受付業務は、おおむね次の 3 つに分かれます。
- 来訪者の確認:お名前・会社名・用件・訪ねる相手を伺う
- 担当者への取り次ぎ:担当者を探して内線や電話で呼び、来訪者に待ってもらう
- 来訪の記録:受付簿に書いてもらう、または受付の担当者が書き写す
このうち手間が大きいのは、たいてい 2 の取り次ぎです。担当者が席を外していれば、別の人に聞いたり、チャットで探したりと、受付の担当者が動き回ることになります。3 の記録も、紙の受付簿では後から探しにくく、件数を数えるにも手作業が必要です。
受付業務を効率化する 5 つの方法
1. 来訪者に担当者を選んでもらう
受付にタブレットを置き、来訪者が画面で用件と訪ねる相手を選ぶ形にすると、受付の担当者が間に入る必要がなくなります。社員の一覧を名前の一部や部署で探せるようにしておけば、うろ覚えの名前でも見つけやすくなります。
2. 担当者に直接知らせる
取り次ぎの内線をなくすには、来訪を担当者本人に直接知らせることです。社内で使っているチャット(Google Chat・Slack・Microsoft Teams など)に、来訪者のお名前と会社名を添えて通知が届けば、担当者は席にいなくても来訪に気づけます。通知の宛先を個人にするか、チームのスペースにするかは、社内の連絡の流儀に合わせて決めます。
3. 来訪の予定を前もって登録する
アポイントのある来訪は、事前に分かっています。担当者が来訪の予定を登録し、来訪者に QR コードを送っておけば、当日はタブレットにかざすだけで受付が終わります。来訪者が入力する手間も、入力の間違いもなくなります。
4. 用件ごとに流れを分ける
配達・納品の受け取り、採用の面接、アポイントのある商談では、必要な対応が違います。配達なら担当者を探さず総務に知らせる、面接なら人事に知らせて控室を案内する、というように、用件ごとに知らせる先と案内の文を決めておくと、毎回判断する手間がなくなります。
5. 記録を自動で残す
受付をシステムで行えば、日時・用件・担当者・来訪者のお名前と会社名が自動で記録されます。紙の受付簿を書き写す作業がなくなり、来訪の件数や、担当者に知らせるまでの時間も数えられます。CSV で書き出せれば、入館の記録として保管するのにも使えます。
受付を無人化するメリットとデメリット
上の方法を組み合わせると、受付に人を置かない「無人受付」にできます。
メリット
- 受付の担当者が手を止める回数が減り、本来の業務に集中できる
- 担当者が来訪にすぐ気づけるので、来訪者を待たせる時間が短くなる
- 来訪の記録が自動で残り、後から探したり数えたりできる
デメリット
- 画面の操作に迷う来訪者が出る
- 担当者が分からない来訪者や、予定にない来訪への対応が残る
- 来訪者が待つ間の目配りや、ちょっとした案内がなくなる
デメリットの多くは、作り方で補えます。画面には人を呼べるボタンを常に置き、担当者が分からないときは総務などの代表の窓口に知らせるようにします。操作に迷う方が多い場合は、画面を選ぶのではなく話しかけて受付できる仕組み(AI による受付)も選択肢になります。
受付の無人化の進め方
- 今の受付を書き出す:1〜2 週間、来訪の件数・用件・取り次ぎにかかった時間を記録します
- 用件を分類する:アポイント・配達・面接・そのほか、のように分け、それぞれ誰に知らせるかを決めます
- 通知先を決める:担当者に直接知らせるか、チームのスペースに知らせるか、使っているチャットに合わせて決めます
- 社員の一覧を用意する:来訪者が選べる社員の名前と部署を登録します。退職や異動のたびに直す担当も決めておきます
- 試しに運用する:受付の担当者が近くにいる状態で数日動かし、来訪者が迷う場面を確かめます
- 案内を直してから切り替える:迷いやすい画面の文言や、知らせる先を直してから、受付の担当者を外します
費用の考え方
タブレットで受付をする仕組みなら、主な費用は端末の代金と受付システムの月額です。受付システムには、無料で始められるもの、端末の台数や社員数で月額が決まるもの、内線電話の連携などの機能で上位のプランに分かれるものがあります。電話機や専用の受付端末を置く方式では、機器の費用が加わります。
まず無料で始められる仕組みで、自社の来訪の量と流れに合うかを確かめ、必要な機能が分かってから有料のプランやオプションを検討すると、無駄な費用をかけずに済みます。
まとめ|取り次ぎと記録を減らすことから
受付業務の効率化は、来訪者が自分で担当者を選び、担当者に直接知らせ、記録が自動で残る形にすることから始まります。人を呼べるボタンと代表の窓口を残しておけば、受付を無人にしても困る場面は限られます。
シャノンが開発し、株式会社MFPが提供する「AIレセプト」は、タブレット 1 台で始められる受付システムです。来訪者が用件と訪ねる人を選ぶと、担当者に Google Chat で知らせます。タブレットでの受付、社員名簿、来訪予定と QR コードの受付、受付の記録と CSV は無料でご利用いただけます。来訪者がアバターに話しかけて受付する AI アバター受付は、月額 19,800 円(税抜・300 分込み)のオプションです。詳しくは公式サイトをご覧ください。
よくある質問
受付業務を効率化するには、どこから手を付ければよいですか?
まず 1〜2 週間ほど、来訪の件数・用件・取り次ぎにかかった時間を書き出します。多くのオフィスでは、担当者を探して内線をかける取り次ぎと、紙の来訪記録に手間が集まっています。そこから順に、来訪者が自分で担当者を選べる形と、記録が自動で残る形に置き換えます。
受付を無人化するとどんなデメリットがありますか?
画面の操作に迷う来訪者が出ること、担当者が分からない来訪者への対応が残ること、来訪者が待つ間の目配りがなくなることです。人を呼べるボタンと、担当者が分からないときに知らせる代表の窓口を用意しておくと、多くは補えます。
受付の無人化にはどのくらいの費用がかかりますか?
タブレットで受付をする仕組みなら、端末の代金と受付システムの月額が主な費用です。受付システムには無料で始められるものから、端末の台数や機能で月額が決まるものまであります。電話機や専用の端末を置く方式は、機器の費用が加わります。